ギークハウス広島

ギークハウス広島の日々を綴ります

アイガモ農法ロボット 試運転その一

除草剤を使用しない稲作としてアイガモ農法があり、アイガモが泳ぐことで水が濁り雑草の成長を抑制します。ただ、アイガモは生き物である為、

  • 猫、狐、カラスなどに食べられてします
  • 田んぼから逃げ出す
  • 排泄物が肥料になるので、肥料バランスの調整が必要

などなどの問題があります。それらをまるっと解決するロボットがi-GAMプロジェクトによって作り出されました。今年6年目になるこのプロジェクトは、山梨県北杜市の田んぼで実験が繰り返され、昨年は美味しいお米ができたそうです。

広島県の米どころである三原市久井町という立地でもありAgTechを推進するギークハウス広島としてはこれは導入せねば!!ということで、2018年版となる新しいアイガモロボを手配しました。

最初の試運転は田んぼの水位がうまく調整できずに断念したのですが、今回は2畝(約200㎡)ほどの小さな田んぼをお持ちのKさんに協力をしていただき試運転をしました。

 このアイガモロボを泳がせるには水深8cmほどの水位にコントロールする必要があるのですが、幸い、この田んぼは上の池から水が引きやすい上に、別経路の水路もあり、かつ、他の田んぼとも独立して水のコントロールができるという恵まれた環境でした。

アイガモロボはランダムに泳ぐので、田んぼの畔(あぜ)に向かって泳ぎ続けたり、ある場所に留まり続けたりするので、意思が無いのは分かっているのですが思わず応援したくなってしまいました。

Kさんの田んぼは除草剤を使っていないので、数日で雑草がこの有様です。これを手間暇かけて除去するのです。今回、アイガモロボを実験的に泳がせてもらったのですが、

このような感じにうまく水が濁ってくれました。アイガモロボはバッテリーが切れるまでひたすら水を濁らせつづけてくれます。また、この写真にあるようにいくらか雑草を除去する効果もあるようです。と同時に、稲がちゃんと活着しない状態で使用すると抜いてしまう危険性もあるので、導入タイミングには注意が必要のようです。

こちらも良い感じに雑草が抜かれています。あくまでも副作用的に抜けているだけなので、ごっそりと雑草を抜いてくれるわけではないですが。

しばらく運用して効果を検証したいところではありますが、それはまた別の機会に。